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犬とオオカミの違いは?野生と家畜という視点で人間を考えてみた

更新日:

犬とオオカミ、あなたはこの2つの違いがわかりますか?

姿かたちがそっくりなので、
犬はオオカミが先祖だっていうけど違いがあるの?
両方ともイヌ科イヌ属だけど、何が違うの?

という疑問を持たれるかもしれません。

オオカミにソックリな犬もいるし、もしオオカミを連れて散歩している人がいてもパッと見わかりそうもないですよね?

今回はイヌとオオカミの違いと、その違いからくる特性やそういった視点で人間というものについての考察を、大自然での経験したことを交えながらご紹介したいと思います。

photo by Dennis Matheson

犬とオオカミ

まずは犬とオオカミの違っているポイントと似ているポイントを見ていきましょう。

犬とオオカミの違っているところ

  • 基本的にオオカミは野生で暮らし、犬は人間に飼われている
  • 犬は人間の言う事をよく聞くし家族としても過ごせる
    オオカミは生まれたてくらいの赤ちゃんから育てれば人間に懐くけど、野性的な部分がかなり残っているから凶暴な一面も。
  • 消化作用の違い
    犬はオオカミより、でんぷんなど人間の食べ物を消化する能力が高い。つまり消化能力的にオオカミは肉食犬は雑食より
  • オオカミは犬よりアゴの力が強い
  • 犬は「ワン」と吠えるオオカミは遠吠えする

犬とオオカミの似ているところ

  • 同じ「イヌ科イヌ属」
  • リーダーを決めて群れで行動する縦社会

生物学上の分類も同じですが、多少の性質の違いがありますね。

同じ種族にしてしまうにはちょっと違いがあるんだけど、別の種族にするほど違くはないんだな~・・・という感じです。

そういうのを「亜種」と言って、亜種同士である犬とオオカミはお互い繁殖可能。それぞれのハーフを生み増やしていく事もできるんですよ〜!

あと体つきや顔の形などの違いがあったりもしますが、犬の種類の中だけでも全然違いますからね^^;例えば「柴犬」と「ダックスフント」なんて、それこそ顔かたち、足の長さ、尻尾の形、体格が全然違います。

オオカミも種類によって全部同じというわけではないので、ここではその細かい違いではなくてあくまで「犬とオオカミ」というザックリとした視点からお話していきたいと思います。

野生と家畜

姿かたちがほとんど同じで、生物学的にもとっても近い種類の「亜種」で多少の違いはあれど性質もすごく近い。

そんな犬とオオカミの決定的な違いは何かというと「野生」と「家畜(人間に飼われている)」という違いに尽きます。

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犬は最近の研究によればDNA的にはオオカミとほとんど同じだし、歴史的に見ても性格や体の特徴などの違いは「野生と家畜」の環境の違いから、徐々に体がその環境に適応していった結果だと言われています。

それを一般的に「進化」と呼んでいるんですね。ここで注意しておきたいのが、ダーウィンの進化論の事を言っているのではありません。

「進化」というと犬とオオカミの祖先に疑問が湧いてきますが、現在の段階では

  • 犬の先祖はオオカミで、オオカミから枝分かれした
  • 犬とオオカミ共通の先祖がいて、その先祖から犬とオオカミに枝分かれした

という説が有力になっています。

それでは「野生と家畜」の違いで動物にはどんな違いが出るのか?
犬とオオカミの場合はどんな影響が出ているのか?

大自然に翻弄される日々を送る、私の経験から考察してみます!

 ちょっと脱線するけど結論は犬とオオカミに戻るよ!

「野生と家畜」

この言葉を聞いた時、私がまだ日本にいた時は

野生=なんとなくワイルドでおっかない感じ
家畜=狭いところに入れられていつか食べ物になってしまう子たち

くらいの感覚しかありませんでした。

 

しかしこちら大自然の中に来て生活して

野生=大きな自然の摂理の中で本来の能力を最大限に発揮して、同時に自然淘汰という厳しい世界でたくましく生き抜いていく動物たち

家畜=自然の摂理は関係なく、人間の好きなように管理されている動物たち

という見方に変わってきました。野生と家畜では、同じ種類の生き物でも全然違います。

例えばニワトリ。狭い場所で養鶏用にたくさん飼育されているニワトリと、一応飼い主はいるけど、柵もなく自由奔放にほぼ野生みたいにそこらへんを歩き回って好きなだけエサを探しまくってるニワトリでは卵の味も質もぜーーんぜん違うんです。

また柵で飼われているブタと、森の中を自由に走り回っていた野生のイノシシとは肉の味も匂いも硬さも質も全然違います。
※イノシシとブタも犬とオオカミ同様、「亜種」関係で交配可能です。

牛でもそうですね。日本のように狭い牛舎に繋がれている牛とこちらのように広々とした大草原を歩き回っている牛とでは味も硬さも質も違うのです。

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ニワトリやイノシシ(ブタ)や牛全部に言えますが家畜のものは、なんとなくボヨーンとしているというか張りがなくてベタベタした感じなのに対して、野生(に近い)ものはプルンと張りがあって脂身も少なく引き締まっていて、サッパリしている印象です。

あ、ちなみに日本では脂ののった霜降り肉などの柔らかい肉が良肉とされますが、ブラジルでは案外脂の少ない硬い肉が良肉とされたりします。「あら~、脂が少なくて健康的ないい肉ね!」という感じですね。

・・・と、食べ物の話になってしまいましたが^^;要するに野生と家畜では全然違うんだという事を言っています。


11065846834_513a5ce6eb_kphoto by Ronnie Macdonald

オオカミは野生の中で4~8頭ほどの群れで生活し犬のようにリーダーを決めますが、完全にリーダーの言う事だけを聞くというよりは、その子その子の個性も尊重されています。

そして状況を判断したり物を覚える力は犬より格段に勝っているんです。

犬では危険を何回学習させてもまた同じ過ちを犯してしまうところが、オオカミではたった一回だけで学習して次からは絶対に失敗しません。

かといってオオカミが人間の言う事を聞くというわけではなく「人間と自分は別の生き物」という意識の中で自分で危険かどうか、どのように行動しないといけないのか、どのように行動したらダメなのかという事を判断します。


3990985751_7ca0769f15_bphoto by emdot

反対に犬は人間に飼われ、多くの場合は人間に依存しているので人間の顔色を伺い、人間と家族になる事ができ、人間に従順な姿勢を保ち、時には自分の判断よりも人間の判断を優先させます。

オオカミは自然の中で生き抜いていくために、自分が持てる感覚をフル回転して色々な物事を判断して行動し、犬は人間社会というシステムに順応すべくあらゆる性質を人間生活に適応させてきたのです。

犬とオオカミ、そして人間

そう考えてみると、なんだか人間でも同じ事が言えるのではないかな~と思えてきます。

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都市部のように人間によってシステム化された環境、そして今筆者が住んでいるような人間のシステムより大自然の摂理の方が勝っているような環境

それぞれの環境にいる人達を観察してみると、なんとなく犬とオオカミの関係と重なる部分が見えてきます。

人間によってシステム化された都市環境では、生活と命の安全は比較的守られる。
その変わり、システムに順応するために、知らず知らずのうちに一つ一つの行動を社会に合わせ時には自分の判断よりも社会の判断を優先させる。

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でも自然環境の中に生きる人達は、自然淘汰も起こる厳しい環境を生き抜いていくために日々知恵を使い、時には生死を左右する判断に迫られながら自分のできる事をフル回転させて生きていく。生活の安定と、命の安全の保障は自分次第

どちらが良いとか悪いとかは言えないです。

自然環境下では、生き残るための知恵や判断能力や第六巻を発達せざるを得ないでしょうし社会システム下では、そういった感覚が逆に妨げになる場合はそれを鈍らせながら、社交性やシステムへの順応性などを発達させる必要があるのだと思います。

そうやって犬もオオカミも、人間も変わっていくんでしょう。

実際、海に囲まれた環境にいる日本人は海の産物を消化させる力を持っていますし、牛乳を日常的に多く使うヨーロッパ人は牛乳を消化させる力を持っています。

やはり、環境に適応していくためにDNAも少しずつ変わってくるんでしょう。それを「進化」というんでしょうね。

犬とオオカミの枝分かれ

犬の祖先がオオカミなのか、犬とオオカミの共通の祖先から枝分かれしたのか、どちらなのかは分かりませんが、それぞれの選択で野生と家畜に枝分かれしていったのは間違いなさそうです。129249

大昔、まだ人間が原始生活をしていた時に、オオカミか、犬やオオカミみたいな別の先祖種が
何らかの形で人間に近づき、人間は飼い慣らすことに成功して現在の犬になった・・・と言われています。

あまりザックリしすぎていていまいちピンと来ないかもしれませんが、自然の中での経験を通して考えてみると以下のような感じかもしれません。

  • 原始生活をしていた人間の出すゴミ(骨とか)に目をつけたオオカミか、その先祖種がいてこっそり食べに来ていた。

動物の生の骨とか「うわ~」とか思いますけど、こちらで牛やヤギをさばいた後の骨は、犬たち大喜びです^^;最初はゲッと思いましたけど・・・慣れって恐ろしいですね(苦笑)

  • その中で、人間が来るとサッと逃げるタイプある程度距離をとって様子を見るタイプ
    平気な顔をして食べ続けるタイプがいたと思う。

同じ動物の種類でも、本当に個性は様々です。牛でも愛想よく頭を触らせてくれるのもいるし、逆に一歩近づいただけで逃げてしまうのもいる。

人間が近づくと直ぐに飛んで逃げてしまうオウムの中にも、庭のマンゴーの木が気に入って留まるうちに人間に慣れてペットになってしまったオウムもいたりします(全て実話です)

  • 人間が近づいても比較的平気なタイプでも直ぐに懐いたり住み着いたりせず、ある程度距離をとりながら人間が狩をする→ご飯が食べれるを学習した。
  • そうやって少しずつ距離をとって慣れてきながら、人間の近くに巣を作ったりしてだんだんと距離が近づいてきた。でも、警戒心は強いのでこの段階での飼い慣らしはたぶんまだ無理。
  • まだ目が見えないくらいの小さい赤ちゃんオオカミを人間がたまたま育てたか(コレなら一番早いけど)少しずつ人間との距離が縮まっている事で警戒心がすこーーしずつ薄くなっていく(これには千年単位とか万年単位とか相当時間がかかる)
  • そして人間にも慣れる個体が出てきたところで一緒に狩をしたりしながら更に近くなり家畜化。

という感じじゃないかと思います。

あ、ちなみにはじめの警戒心が強い頃はお互いの距離感を適切に保っていたと推測します。

オオカミも自分の安心できる領域に踏み込んでこなければむやみに襲ったりはしませんから、昔の人はその距離感も分かっていたのでしょう。

実際に筆者が暮らす大自然の中でも蜂なんか家の周りブンブンしてますし(時には家の中も!)毒ヘビも出るしサソリやタランチュラ、ちょっと奥地に入ればジャガーなんかも出ます。

でも、ちゃんとした距離感を感じ取ってその距離感を犯さずに保っていれば、滅多に襲われる事ってないんですね~。私もそれが分かってからは共存力が伸びました(笑)

都会暮らしから一変、突然何もない辺境暮らしに身を投じるともんの凄く苦労しますが、色々勉強にもなり、鍛えられますわ(笑)

・・・と、いうことでそろそろまとめです。

まとめ

  • 犬とオオカミは、基本的にはほとんど同じ動物です。
  • 結局何が違うのかというと、「野生」と「家畜」という違いです。
  • 「野生」と「家畜」に枝分かれしたことで、DNAの多少の違いやそれぞれの環境に適応する必要があって、特徴が少しずつ変わりました。

そういえば、オオカミのDNAに一番近いのは「柴犬」だという話を見かけますが、

もしそうだとしたら、一番近いのは柴犬の中でも「縄文柴犬」や「山陰柴犬」なんじゃないかと個人的には思っています。

縄文柴は縄文時代の犬を復元させているのでちょっと違うかもしれませんが、山陰柴なんかは巻かない尻尾成犬になりきるのが遅い点出産数が少ない点などがなんとなく似ているな~と。

どうなんでしょうね。

科学は日進月歩!また新たな発見が楽しみですね♪

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